今回は、私が大きく後悔している「消去バースト」のお話です。当時の私は、
“吠えを無視すれば改善する” そんな方法を信じて取り入れていました。
でも実際には、愛犬の行動はどんどん強くなるばかりだったのです。
今振り返ると私は、「なぜ吠えているのか」ではなく、目の前の“吠え”を止めることだけを見ていました。この記事では、
消去バーストを取り入れて悪化してしまった経験と、そこから気づいたことを綴っています。私の後悔が、誰かの犬育てのヒントになれば嬉しいです。
“吠えを止めたい”が強すぎて見失っていたこと
「無視すれば改善する」を信じて取り入れた消去バースト
当時、愛犬が車の移動中ひどく吠えるようになっていて、とても困っていました。
とにかく些細な音や刺激に過剰に反応してしまい、どうしたらいいのかとても苦しい時だったのです。
いま思えば、この頃の激しい吠えは、過去の関わり方やトレーニング方法で関係が壊れてしまい、ひどく心が荒れていたときだったことが原因だったかも知れないです。
この頃に、SNSの情報から、“消去バースト”という言葉を知りました。
車を駐車する際のバック音で激しい吠えがはじまり、なかなか吠え止まない。この状況を、吠え止むまで無視をして、吠え止んだら車から降ろす。
これで、吠えずにいたら車から降りられる!と、学習してくれる “ はず ” でした。
吠えが止むまでの過程で、その行動が一度激しく悪化した後に収束する。
「良くなる前には、一度悪化することがある」
当時の私は、その言葉をそのまま強く信じていました。
罰を使わないポジティブトレーニングとされていたため、良かれと思って盲信してしまい大きな後悔が残っています。
この方法では注意が必要な部分がいくつもあったことを、後に痛感したのです。

愛犬の気持ちより、“吠えを止める方法”ばかり探していました。
今の私は、“一度強く悪化することを前提に進める方法” には、とても慎重でいたいと感じています。
“ 良くなる前の悪化 ” だと思い込んでいた
困った行動の改善の過程でよく起こるという バースト。
「良くなる前には一度悪化することがある」という言葉を信じ
あらゆる場面で、良くなる(消去される)直前の印だと思っていました。
車内で吠えていたら無視。止んだら降ろす
ケージ内で吠えていたら無視。止んだら出す
催促の吠えは無視して、止んだら相手する。
想像すると…、結果改善に至りそうに感じていたのです。
当時、「リモコンの電池が切れかけると何度も強く押してしまうのと同じ。」
そんな例え話を聞き、「 確かに!」と納得していました。
背景を見ずに、行動だけを変えようとしたことは、とても危険だったと感じています。
「諦めれば落ち着く」は、本当の解決ではなかった
子育てだったら、どうしたのかな? 何が嫌なのかな? どうしたら安心するかな?
そう、考えようとするのに、
愛犬の爆吠えには、“ 吠えさえ止まればいい ” そう思っていました。
この違いが大きなすれ違いを生んでいたのです。
リモコンなら、電池を交換すれば不具合は解消されます。
でも犬の場合、吠える原因(不安や怖さ、満たされない気持ち)が解消されないままで、
“ 諦める ” ことができなかった場合、強い行動を何度も繰り返し、さらに強い表現へと繋がっていったのだと思います。
小さな「声」を見落とした先で起きていたこと

小さな声を無視し続けた代償
ポジティブなトレーニングに変えたのに…。一部変わらない、何なら悪化すらも感じる場面がある。ここには、たくさんの落とし穴があり、それらに気づけるか否かは、飼い主の私自身の思考や捉え方が握っていました。
この頃、“ ひどく悪化 ” させてしまった状況下での愛犬は、時に豹変したかのような強い行動が頻繁に出るようになっていました。
噛まれそうになることはしばしば、怖い顔になって、噛みついてくる様子は、
大型犬だったら事故レベル。
そう表現したくなる程にまで愛犬の状況は悪化していたのです。
その後、“ 強い表現 ” が常になり、日常に蔓延してしまい、本当に大変でした。
「ポジティブトレーニングを選んだはずなのに、なぜ?」という自問自答の日々。
改善させるには、これまでの小さな「 声 」が伝わらなかった経験を、少しずつ、
「 小さなサインでも伝わる 」に塗り替えていく。本当に地味で根気が必要な関わりを続け、
そこからやっと、穏やかな変化が始まっていったのです。
一度覚えた「 強い表現 」は、すぐには消えない
愛犬は現在、本当に穏やかになり困ったと思うような行動はほとんどなくなりました。
ですが、強い行動で表現する経験を何度も重ねたことを、
なかったことにすることは簡単にできない。
今でも咄嗟に強い反応が出てしまうことがあるのです。
一度強くなった行動は、すぐには消えませんでした。
反射的におきてしまうことがあるように感じています。
「改善したと思ったのに戻る」
「また悪化したように感じる」
何度もこの壁にぶつかり、こんなに頑張っているのに簡単には改善されない苦しさに、心が折れかけたり、涙したこともありました。そんな波を何度も何度も繰り返してきたのです。
これまでの経験から今の私は、“ すぐに変わる方法 ”よりも、穏やかな変化を積み重ねることをとても大切にしています。
今振り返って思う、本当に必要だったこと
当時の私は、
愛犬の行動を変えることばかり考えていました。
でも本当に必要だったのは、
愛犬の行動の奥にある気持ちを、理解しようとすることでした。
関係性や安心感が崩れた状態で、方法だけを変えてもうまくいかない。
遠回りをしてやっと気づけたのです。
困った行動をなくすことではなく、愛犬が困らなくて済む毎日を整えていくことが
結果として穏やかな改善につながっていきました。

ぼくは「強く主張する」ことを覚えたよ。だって、小さな声じゃ気づいてもらえなかったから。

「小さな嫌だな」で伝わるってわかると、安心して過ごせるよね。ママも同じでしょ?
この記事は、いち飼い主としての私の体験談と主観で書いています。
特定の方法や取り組みを否定したり、誰かを責める意図はありません。
ひとつの体験談として受け取ってもらえたら幸いです。



コメント